動画制作の勘所 -失敗しないための7つのポイントを解説-

 2018.03.06  2023.07.31

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動画制作の「やりにくさ」「課題」をクリアにする

ヒューマンセントリックスでは、毎日のようにお客様から様々な問い合わせをいただいています。動画の導入や利用が初めてのお客様よりも、過去何度か動画制作を経験したお客様からの問い合わせの方が、受注の確率は圧倒的に高いです。打ち合わせ中に「ですよね・・・」の回数がどんどん増えてきます。

もともと、ヒューマンセントリックスの動画メソッドは私自身が動画を使う現場の部門として感じていた「やりにくさ」「課題」をクリアしながら作り上げてきたものです。だから動画経験者のほうが「やりにくさ」「課題」を感じている方が多いため、反応がとても良く深いレベルでの理解をいただいています。

駆け込み寺的な案件も数多く経験させていただいている中、今回は日々起きている事例をもとに、なぜ動画プロジェクトは失敗しやすいのか・・・から紐解き、失敗しないための動画制作7つのポイントをお伝えします

ポイント ① 価格

「動画=高価格」というイメージがあります。最初の見積金額はそうでもなかったけど、後出しじゃんけんのようにどんどん費用が追加されて、結果として相当な金額になってしまったという話もよく聞きます。

一般的な動画制作会社は、表現や時間(尺)など、お客様の要望に対して概算の制作費をはじいていきます。単純な積み上げ算でいくと、予想を超えた価格になってしまうことも多々あります。

企業として一番困るのは、想定していなかった予算の追加申請です。だから、価格で失敗しないためには、打ち合わせの最初から、動画に使える予算を制作会社にしっかりと伝えることをお薦めします。「これ以上は、出せません。この予算の範囲で、最適な企画、提案をお願いします」という感じです。

お客様の目的に合った動画というのは無数に考えられます。予算が最初から分かっていれば、多くの選択肢の中から絞り込みをして、お客様の予算にあった動画制作を提案できます。

もし、追加撮影など、当初予定していなかった工数がかかったとしても、いくつかの制作プロセスを見直すことで、予算内に抑えることができます。

動画制作に失敗しないために、動画制作に充てることができる予算を明確にし、動画制作会社に最初からしっかりと伝えましょう。そして予算内で的確な提案ができる制作会社を選んでください。

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ポイント ② 品質

動画は形のある商品と違って、そもそもの完成形がないものなので、お客様とのイメージあわせが困難です。絵コンテなどで手間と時間とコストをかけたとしても、動画になった段階でイメージが大きく異なる場合もあります。

品質で失敗しないためには、多くの実績を持っている動画制作会社に依頼することでリスクは軽減します。自社のサービスを動画で表現する上で、アニメーションを使うのか、動画を使うのか、有償/無償の素材を使うかなど、担当者が思い描くイメージに近い事例がYouTubeなどで確認できれば、それを動画制作会社に打診してみます。

また、思い描くイメージがない場合は、事例を見ることで具体的なイメージが湧いてきます。事例動画を多数保有している動画制作会社であれば、要望を伝えるだけで次から次に自社の事例をベースに提案してくれます。数多くの事例をもとに、具体的なイメージに導いてくれる制作会社であれば、心強い存在になります。

動画制作に失敗しないために、品質を担保するには、自社のイメージにあった動画の事例を多数有している動画制作会社を選ぶことがとても重要です。

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ポイント ③ 効果

「Webに掲載している動画を視聴いただき、受注につながりました」嬉しいお客様からの報告です。これは定量的な効果の一例ですが、動画は、どちらかと言えば、定性的な効果の方が多いのが実情です。

  • 商談がスムーズになった
  • 訴求力の高いセミナーを開催できた
  • 展示会でお客様が立ち止まってくれた
  • 採用活動で就活生の印象がとても良かった
  • 教育研修の理解度と満足度が共に高まった
  • デジタルマーケティングをやるときの貴重なコンテンツ
  • 株主にサービス内容をより深く理解いただけた

などが、定性的効果の一例となります。

動画制作に失敗しないために、「動画に求めるものは何か」動画を使う第一優先の目的を決めることで効果の判断基準が明確になります。

実際のところ、事前に設定した第一優先の目的達成が及第点なら、動画の効果は抜群に良かったと言えます。なぜなら、第一優先の目的以外にも、動画を活用することによる副次的効果が数多く出てくるからです。

ポイント ④ 商流

企業向け動画制作の歴史はまだまだ浅く、1990年代は、企業PV(プロモーションビデオ)という言葉で、テレビ放送用の制作会社(プロダクション)が携わっていたことが多かったので、広告代理店経由が当たり前のような世界でした。

今でも、代理店に動画制作を依頼するケースは多いと思います。

  • 大手広告代理店:テレビ放映するCMやインフォマーシャル
  • Web制作会社が代理店:Webサイトに掲載する動画
  • イベント会社が代理店:展示ブースで利用する動画
  • メディア会社が代理店:自社のメディアに掲載する動画
  • デジタルマーケティング会社が代理店:MA(マーケティングオートメーション)で利用する動画

動画は様々な場面を効果的に機能させるための手段となる場合が多いので、必然性のある代理店モデルは、とても重要だと思っています。

しかしながら、動画制作を請け負う側としては、営業部門だけを持って、制作会社を下請けとして利用する代理店などとは、長いお付き合いができないのが実情です。

最初の取引においては「お客様を紹介した」という絶対的な付加価値と必然性がありますが、そういう必然性がなければ、お客様は動画制作会社と直接取引をしたくなるのは当然です。

直接取引であれば、不用なコストを抑えることができますし、何よりコミュニケーションのスピードが高まります。密なコミュニケーションは、形のない成果物である動画制作を依頼するときにとても重要だからです。

動画制作に失敗しないため、代理店に付加価値と必然性がない場合は、動画制作会社と直接取引することが重要となります。

ポイント ⑤ 手間

動画制作会社から、いろいろと求められ、大変な思いをしました」というセリフもお客様から良く聞きます。シナリオや資料、素材などを準備、整理するために、相当な時間と労力を費やして、とても苦労したという話です。

実際、お客様と動画制作会社での作業分担を当初より、しっかりと決めておかないとストレスが溜まってしまうプロジェクトになります。価格を抑えるために、本来は制作会社でやるべき範囲を、自分で踏み込んで、いろいろなことをやるというなら納得もいくでしょう。ただ、制作会社の体制が整っていないがために、お客様に苦労をさせているというケースもあります。

動画制作会社は常に数多くの案件をこなしており、どうやればお客様に負担をかけずにスムーズにプロジェクトが進行するかよくわかっています。お客様にとって想定外のことも、制作会社にとっては長年の経験より事前察知できます。お客様から指摘されるのではく、常にお客様をリードしていく姿勢が動画制作会社に見て取れることはとても重要です。

動画制作に失敗しないために、動画制作会社の窓口担当者にどこまで任せることができるのか、想定外の起こったとしても問題解決のためにしっかりとリードしてくれるかなど、事前の打ち合わせで確認することが重要となります。

ポイント ⑥ 信頼

「以前に動画制作をお願いした会社が既に無くなってしまって・・・」冗談のような話ですが、実はよくあるケースです。数年前に制作した動画の一部を修正してもらおうと依頼したが、既にその会社と連絡が取れなくなったとか・・・。

動画制作会社は、お客様の重要なデータ(動画素材、資料など)を預かる立場にあります。数百万円で作った会社紹介動画を、変わることなく10年使うような時代であれば良かったかもしれませんが、今では動画を活用できる場面がとても多くなり、WebサイトやSNSへの投稿など、状況に応じて、追加や修正をして活用したいというニーズはとても強くなっています。

また、動画を視聴される端末もPC、タブレット、スマートフォン、デジタルサイネージと増えているため、様々なシチュエーションや画面サイズで視聴されることを考慮して、それぞれに最適化した動画を提供したいということもあるでしょう。

動画制作会社は1つの案件を通して、その会社の特長や製品サービスの強みなどを学んでいきます。また、一連の制作プロセスを通して、お客様とも人間関係ができていきます。

お客様側からすると、制作会社を変えるということは、いろいろな説明をそもそもの最初からしたり、あらためて素材を集めたり、渡したり、そして人間関係を再度構築し直すことにかなりの労力を割くことになります。ですから、長い期間付き合える、信頼できる動画制作会社を選択する必要があります。

そういう意味において、日本を代表するような大手企業と直接取引をしている動画制作会社は信頼できると言えます。なぜなら、大手企業と取引をするには高いハードルが設定されているからです。受注前には、帝国データバンクや東京商工リサーチといった信用調査会社に照会され、財務状況も含めて、あるレベル以上の信用がなければ直接取引ができないという場合が多いからです。

動画制作に失敗しないために、大手企業と直接取引をしている会社かを確認するのが重要です。

ポイント ⑦ 社内

失敗しないための動画制作7つのポイントの最後は、意外と悩まされる社内の調整についてです。お客様の窓口担当の方が、最もストレスを感じる点です。

特に、多段階承認が前提のような企業では、現場と上司との間に大きな認識のズレがある場合があります。課長は承認したのに、部長はNGだったり、部長まで承認したのに、役員がNGにしたりと・・・。こうなってしまっては、動画プロジェクトに関わる全ての人が苦しくなります。

動画制作に失敗しないために、依頼する企業は窓口担当の方に一任してもらうことが良いでしょう。動画という形のないものに対して、重箱の隅をつつくような議論になってしまうとみんなが疲弊してしまいます。逆に、窓口担当の方に一任してらえなかったら、動画プロジェクトに向いていない組織と言えるかもしれません。定性的な効果を得意とする動画を作る際は、それぐらい重要なポイントです。

冒頭でお話ししました通り、動画プロジェクトで過去に失敗の経験がある会社は、その教訓を生かし、次回以降は大体成功します。

動画制作に失敗しないために、依頼する企業側で社内の承認権限を明確にし、窓口担当の方に一任いただくことが重要です。

以上、いかがだったでしょうか。

今回は、失敗しないための動画制作7つのポイントということで、「価格・品質・効果・商流・手間・信頼・社内」という視点で説明いたしました。今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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