【企業向け】インタビュー動画はこう作る!実例付きで解説する制作の流れと活用法

 2025.05.13  株式会社ヒューマンセントリックス

企業の情報発信において、伝えたいメッセージを「言葉でどう届けるか」は非常に重要です。
その中でも、顧客や社員など「実在する人物」が登場するインタビュー動画は、視聴者に対して高い信頼感と共感を生み出す手段として考えられています。
BtoBビジネスの領域でも、導入事例や社員インタビューを動画で届ける企業が増えていますが、「どんな構成で作るのか?」「どう活用すると効果的か?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。   
本記事では、インタビュー動画の基本から、効果を高める制作や活用のポイント、さらに実際の企業事例まで、マーケティング担当者の視点でわかりやすく解説します。

interview-video-001

インタビュー動画とは

インタビュー動画とは、顧客・社員・経営者などの対象者に質問し、「実際の声」を映像で伝えるコンテンツです。導入事例、社内インタビュー、採用コンテンツなど、用途やターゲットに応じてさまざまなスタイルがあります。
他の動画と比べたときの最大の特長は、「リアルな言葉」と「表情」による信頼性の高さです。一方的なナレーションやCGでは伝えきれない「体験」や「人柄」を、自然なトーンで届けることができます。

インタビュー動画の種類

インタビュー動画は目的によってさまざまな種類があります。以下の表で主な種類と特徴をまとめています。

動画の種類

概要・用途

顧客インタビュー

製品やサービスの効果をリアルな体験談で紹介。「第三者の声」として高い信頼性があり、潜在顧客の購買意欲を高める効果がある。

社員インタビュー

働く人の声を通じて社風や職場の魅力を伝える。採用活動には特に有効で、求職者に「この会社で働くイメージ」を具体的に伝えられる。

開発者インタビュー

製品・技術のこだわりや思想を、開発者自身の言葉で伝える。技術的な詳細や開発秘話など、資料だけでは伝わらない情報を提供できる。

経営者インタビュー

企業のビジョンや価値観を、経営者自身の言葉で伝える。企業姿勢や信頼感を表現できる。

近年インタビュー動画はWebサイトや営業資料、展示会、SNSなど、さまざまなシーンで活用されており、「企業の顔」としての役割を果たすコンテンツとなっています。

インタビュー動画を作るメリット

インタビュー動画は、文字や画像では伝えきれない「リアルな声」や「表情」を通じて、視聴者の共感と信頼を生み出す力を持っています。
ここでは、インタビュー動画を企業活動に取り入れることで得られる具体的なメリットを紹介します。

信頼性の高い第三者視点で商品価値を証明できる

顧客インタビューでは、実際に商品やサービスを利用している顧客が利便性や導入のきっかけといった自身の体験を語ることで、広告やテキストよりも高い信頼性を生み出します。
特にBtoBビジネスにおいては、導入担当者が語る「選定理由」や「導入効果」が、検討中の見込み顧客にとって有力な判断材料になります。

企業の人間性や技術力を効果的に伝えられる

経営者インタビューでは企業のビジョンや理念を、開発者インタビューでは製品開発の背景やこだわりを届けることができます。
「情熱」や「誠実さ」といった文字では伝わりにくい情報を映像で補うことで、ブランディングの強化や競合との差別化にもつながります。

求職者に具体的な働くイメージを提供できる

社員インタビューは、職場環境や働き方、価値観をリアルに伝えることができるため、採用活動でのコンテンツとして高い効果を発揮します。
多様な立場の社員の「入社理由」や「仕事のやりがい」を伝えることで、求職者とのミスマッチを防ぎ、自社に合う人材の応募を後押しできます。

視聴者の意思決定を後押しできる

インタビュー動画では導入前の課題と導入後の成果についてというストーリー構成を持たせることで、視聴者がサービスの導入後を具体的にイメージしやすくなります。
インタビューで語られる実際の体験談は、製品資料やLP(ランディングページ)のテキストよりも感情に訴えかけるため、視聴者が内容を自分事として捉えやすく、情報がより深く心に残ります。

少ない予算でも高品質なコンテンツを制作できる

インタビュー動画は構成がシンプルなため、比較的少ない予算でも効果的な映像コンテンツを制作可能です。
撮影環境とインタビュー設計がしっかりしていれば、社内リソースでも十分高品質な動画が実現でき、費用対効果に優れています。

【関連記事】
動画を制作するメリットに関して詳しくは「いまさら聞けない動画コンテンツのメリット」をご覧ください。

インタビュー動画の制作ステップ

interview-video-002

インタビュー動画は一見シンプルに見えますが、事前の設計と準備次第で成果に大きな差が出ます。
ここでは、インタビュー動画を制作するためのステップを紹介します。

Step1. 目的・ターゲット・使用チャネルを明確にする

最初に、「誰に」「何を」「どのチャネルで」伝えるのかを明確にします。チャネルとは具体的にWebサイト、SNS、メールマガジン、営業資料、展示会などの情報発信媒体を指します。この段階で使用目的と発信先を定めることで、出演者選定や構成方針もブレずに進められます。

【具体例】
・営業支援が目的 → 見込み顧客に向けた顧客インタビュー(導入前後のストーリーを重視)
・採用向けが目的 → 応募者に向けた社員インタビュー(働く環境・価値観などを発信)

Step2. 質問設計・構成を準備する

出演者に自由に話してもらうだけでは、伝えたいポイントがぼやけがちです。出演者が自然に答えられるよう、話しやすく意図を汲んだ質問を用意します。
スムーズに回答してもらったり、有効な情報を喋ってもらったりするために、事前に質問票を準備して共有することが重要です。
また事前に動画の構成(課題 → 導入→ 解決 → 効果)をイメージしてインタビューの流れも伝えておきましょう。流れを記載した簡易な台本を作成しておくとスムーズに進められます。

【関連記事】
動画の表現方法に関して詳しくは「動画おける8つの表現方法とは?成否を左右するその種類を解説」もご覧ください。

Step3. 撮影環境を整える

動画の品質は視聴者の印象や継続視聴率に大きく影響します。 低品質な映像や音声が聞こえづらい場合、早期離脱の原因となります。 しかしシンプルな機材でも、基本を押さえるだけで印象が大きく変わります。

・照明顔を明るく照らす位置に配置する
・音声外部マイクを使用し静かな場所で録音する
・背景整った空間または企業らしさが伝わるシーンを選ぶ

Step4. 出演者が話しやすい雰囲気をつくる

魅力的なインタビュー映像を撮影するためには、出演者がカメラの前でリラックスできる環境づくりが重要です。

・撮影前に軽く雑談し、リラックスしてもらう
・台本通りにこだわらず、出演者の自然な言葉で話してもらう
・質問者がリアクションや相槌を打ち、話しやすい空気をつくる
・失敗しても大丈夫と伝え、テイク撮り直しができる安心感を与える

Step5. 編集で「伝わる」動画に仕上げる

撮影素材をそのまま使うのではなく、視聴者が理解しやすいように整理・構成します。

・冒頭に要点をまとめて離脱を防ぐ
・テロップ・図解で補足情報を追加
・メッセージがぶれないよう編集で構成を調整する
・BGMや効果的な場面転換を活用し、視聴体験を向上させる

【関連記事】

動画の解像度に関して詳しくは「動画の解像度とアスペクト比について」をご覧ください。

これらのステップを実践することで、視聴者の共感と行動を促す効果的なインタビュー動画を制作することができます。伝えたいメッセージや情報が明確に視聴者に届くように設計・制作することが重要となります。

インタビュー動画の活用シーンと効果的な使い方

インタビュー動画は、制作して終わりではありません。掲載場所や活用方法によって成果は大きく変わります。以下では、主要な活用シーンと、各シーンに合った効果的な使い方を紹介します。

商談・営業活動の参考資料として活用

顧客インタビューや導入事例を動画化すれば、営業資料として非常に強力な説得材料になります。
特にBtoBビジネスでは、製品・サービス検討段階の顧客に「他社の導入事例」を見せることで、導入への不安を払拭し、購入の意思決定を後押しできます。

【活用例】
・営業メールで「お客様の声」動画を添付
・商談中にタブレットで動画を視聴してもらう
・提案資料内にQRコードで動画を案内

展示会・セミナーでの活用

展示会やリアルイベントでは、動画によって来場者の目を引き、興味を引き出すことが重要です。
製品説明よりも「お客様の声」や「開発者のこだわり」が流れている展示ブースは、来場者に立ち止まって見てもらいやすくなります。

【活用例】
・ブースの大型モニターでインタビュー動画をループ再生
・配布資料や名刺に動画リンクを掲載して後追いフォロー

Webサイトでの掲載による信頼構築

Webサイトにインタビュー動画を掲載することで、文字だけでは伝えきれない情報を補い、ユーザーの興味を高めてコンバージョン率の向上が期待できます。
とくに「お客様の声」や「社員の声」は、Webサイト全体に信頼感・人間味を与える要素となります。

【活用例】
・サービス紹介ページに顧客インタビューを埋め込む
・採用ページに社員インタビューを掲載し、働くイメージを伝える

【関連記事】
Webサイトへ掲載する方法に関して詳しくは「ホームページに動画を掲載する方法とは?3つの方法とそれぞれの特徴を解説」をご覧ください。

SNS・メール・YouTubeなどのオンラインチャネル

インタビュー動画を短尺編集や要点抜粋すれば、さまざまなオンライン施策で高い効果を発揮します。
短時間で共感を得られるコンテンツとして、デジタル広告としての活用も有効です。

【活用例】
・SNS投稿に30秒程度の抜粋クリップを添付
・メルマガで動画視聴を促すCTAとして設置
・YouTubeチャンネルにシリーズ化して掲載

このように、インタビュー動画は営業、広報、採用など多面的に活用できる万能コンテンツです。配信チャネルごとの目的と相性を考慮し、適切な形に編集・展開していくことが成功のカギです。

実例紹介|成果を生んだインタビュー動画の活用事例

ここでは、実際にインタビュー動画を活用して成果を上げた事例を紹介します。制作・活用を検討する際の参考として、目的やシーンごとにどのように展開されているかをご覧ください。

導入事例インタビュー動画で信頼性を強化(株式会社エストラボ様)

美容機器メーカーのエストラボ様は、自社製品を導入した美容室KIND様へのインタビュー動画を制作しました。
現場のリアルな声を映像で届けることで、製品の信頼性や導入効果を具体的に伝え、営業・Web両面で活用しています。

エストラボ様の事例について詳しくはこちらをご覧ください。

展示会用インタビュー動画で来場者の関心を獲得(株式会社日立ハイテクノロジーズ様)

SEMICON Japan 2018」にて撮影された映像を編集・再構成した動画です。
テロップやタイトル追加によって情報がより伝わりやすくなり、展示会ブースでの視認性と理解促進に貢献しました。

日立ハイテクノロジーズ様の事例について詳しくはこちらをご覧ください。

採用向けインタビュー動画で職場のリアルを発信(株式会社トープラ様)

新卒採用活動の一環として、先輩社員4名へのインタビュー動画を制作しました。各社員が担当業務や仕事のやりがい、職場環境について語り、学生が具体的な働くイメージを持てる内容となっています。
職場での実際の作業風景も交え、会社の雰囲気や業務内容をリアルに伝えることで、応募意欲の向上につなげています。

トープラ様の事例について詳しくはこちらをご覧ください。

効果的なインタビュー動画で信頼構築と顧客獲得が実現する

interview-video-003

インタビュー動画は、テキストだけでは伝えきれない「人の声」によって、共感と信頼を生み出す強力なコンテンツです。
顧客・社員・開発者・経営者など、それぞれの立場からの信頼性ある言葉を話してもらうことで、営業支援から採用、ブランディングまで幅広い目的に活用できます。
制作にあたっては、目的・ターゲット・活用チャネルを明確にし、設計・撮影・編集までを一貫して進めることが、成果につながる鍵となります。
企業や製品、サービスの魅力を最大限に引き出すインタビュー動画制作をご検討の際は、豊富な実績と専門知識を持つヒューマンセントリックスにぜひご相談ください。動画制作だけでなく、今後の活用までワンストップでサポートいたします。

動画制作に関するお問い合わせ

RELATED POST関連記事


RECENT POST「動画マーケティング」の最新記事


動画マーケティング

YouTubeライブ配信の限定公開とは? 企業の活用メリットと設定手順

動画マーケティング

インスタライブとは?その特徴や企業が活用するメリット

動画マーケティング

YouTubeライブ配信のやり方 企業が成功するためのポイント

動画マーケティング

動画に関する市場規模は? あらゆる視点から動画の今後と将来性を解説

動画制作に関するお問い合わせ
制作会社がこっそり教える 良い映像制作会社の選び方7つのポイント

RANKING人気記事ランキング

RECENT POST 最新記事