最近よく聞くストーリーテリングって何?

 2019.02.04  株式会社ヒューマンセントリックス

ビジネスにおいて近年重要視されている「ストーリーテリング」。このままの意味としては「物語を語ること」です。もちろん昔話や童話を語るという意味ではなく、ストーリーテリングは「ビジネスにストーリーを持たせる」という意味です。 

2016年頃から注目されはじめ、今ではビジネスシーンやマーケティングの至るところで耳にしますね。今回はそんなストーリーテリングについて解説していきます。

スティーブ・ジョブズが市場に投下した一言のストーリー

皆さんは音楽プレイヤーとして何を使っていますか?日本ではiPodを使用している人が多いかもしれませんが、家電量販店に足を運んでみるとソニーやパナソニックなどが提供しているMP3プレイヤーもよく見かけます。音楽プレイヤーとして市場に早く投入されたのはiPodではなくMP3プレイヤーであることを知っている方は多いかと思います。 

1990年代後半から2000年代前半にかけて、ソニーやパナソニックといった日本企業はもちろん、DellやIntelといったグローバル企業もこぞってMP3プレイヤー市場に参入しました。競合他社同士が競争した結果、斬新な機能を持ったMP3プレイヤーがたくさん生まれたりもしました。 

この市場に遅れて参入したのがApple社のiPod(Classic)です。第1世代が発売されたのは2001年11月7日のことです。MP3プレイヤーとの機能差はほとんどなく、iPodも一般的な音楽プライヤーの1つでした。しかし、iPodがあっという間に市場を席捲したのには、スティーブジョブズが市場に投下した一言のストーリーにあります。 

“1,000曲もの音楽が、あなたのポケットに。(1,000 songs in your pocket.)” 

この一言でiPodはたちまち人気音楽プレイヤーとなり、成功に導いただけでなく、産業全体を変えたとも言われています。それまでMP3プレイヤーを提供しているメーカーのほとんどが、「こんなに素晴らしい機能を持っていますよ!」というプロダクトアウト的な訴求ばかりでストーリーを持っていませんでした。 

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「1,000曲もの音楽が、あなたのポケットに」という言葉はどんな製品説明よりも、iPodの魅力とそのメリットを表しています。これも単純ではありますが一種のストーリーテリングです。 

ストーリーテリングの効果とは?

営業がプレゼンテーションを行う際に、データや事実をただ連ねて何かを説明するよりも、ストーリーを持たせて具体的な事例を交える方が効果的なのは、想像しただけでも理解できることです。すなわち「ストーリーテリング」であり、実践することで様々な効果をもたらします。 

効果1. イメージが伝わる

営業などのビジネスシーンでは数字と事実が重要視されることが多いですが、それだけでは十分なメッセージを伝えることはできません。たとえば動画制作会社の場合、「当社が担当した動画コンテンツ制作および配信にて、他社ではこういったビジネス効果が生まれています」という数値と事実を提示するだけでは、クライアントに具体的なイメージを持ってもらうことは難しいでしょう。 

それよりも制作実績の中からクライアントとどのように関わってどのように動画コンテンツを制作したか、それによって生まれたビジネス効果や最終的な結果などを語る方が、目の前のクラインとは自社と一緒に仕事をしているシーンをイメージしやすくなります。そのイメージこそがスティーブ・ジョブスの一言のように、ビジネスに直結するものになるでしょう。 

効果2. 共感度がアップする

プレゼンテーションにおいて具体例を交えると、それを聴いているクライアントは無意識にその情報を「自分ごと」として捉えます。具体例と自社を重ねて話し手の情報を受け取ることになるので、情報に対する共感度が大幅にアップするのです。 

効果3. 記憶に残りやすい

前述した効果を受けると、聴き手の記憶に残りやすくなります。目の前に並べられた数字と事実を記憶するよりも、ストーリーを記憶する方がはるかに簡単です。小学生のときに学んだ算数の方程式は覚えていなくても、その時知った物語や読んだ本の内容などはいつまでも覚えているものです。ストーリーの中に数値と事実を織り交ぜれば、それを含めて記憶に残りやすくなります。 

ストーリーテリングが有効なシーン

どんなビジネスシーンであってもストーリーテリングが有効というわけではありません。経営者が昨年の売上データをレポートとして要求しているのに、わざわざストーリー仕立てでレポートを提出しても疎まれるだけでしょう。物事にはそれに適したシーンというものがあります。では、ストーリーテリングが有効なシーンとは何でしょうか? 

印象付けたいとき

たとえば新卒採用の説明会において、自社の売上が前年から20%上昇したことをアピールしたとします。この場合、その説明だけで就活生にとって響く数字になるようには思えません。「多少売り上げがあがったのだな」という印象を持つだけです。しかし企業側からすれば、それは単なる数字上の変化ではなく、その変化を起こすまでに至ったストーリーがあるはずです。

この数字を魅力的に伝えるためには、まず業界の平均的な売上等を説明したり、それに比べて自社の売上がどうか、どれくらい高い成長率を持っているのかなどの予備知識も必要になります。そこに売上20%アップにいたったストーリーを語れば、就活生は就職後のイメージがしやすくなります。 

モチベーションを上げたいとき

クライアントは商品やサービスを購入するにあってモチベーションがあります。モチベーションが高いクライアントは営業の提案を素直に聞き入れてくれますし、購買意欲も高くなるので客単価が異なってくるでしょう。では、クライアントのモチベーションを上げるにはどうすればよいのでしょうか? 

それは具体例を交えてストーリーを伝えて顧客の「期待」を高めることです。「この会社に仕事を依頼すれば、何かすごいことをしてくれそうだ」「この製品を購入すれば会社が良くなる」と思わせれば、クライアントのモチベーションは上がり、ビジネスにおけるイニシアティブを握ることができます。もちろん虚偽でモチベーションを上げることはご法度です。 

情報量が多いとき

企業実績を説明する際に数年の売上高や純利益など、いろいろな数字を資料として提示する必要があります。その数字を評価しようとするわけですが、競合実績や業界を取り巻く状況などいろいろな要素が相まって最終的な評価につながります。こうした情報を一度に見聞きし、それを処理することは難しいでしょう。 

「ウサギとカメ」の話のように、全体を捉えてストーリーを語ると自社がどういった成長を遂げてきて、競合に対してどんな差を付けたかなどを伝えることができます。相手に伝えたい情報量が多いときほど、ストーリーテリングを活用すべきです。 

先にご紹介したスティーブ・ジョブズの一言も同様です。iPodが他のMP3プレイヤーよりも優れている点や、他のMP3のネガティブキャンペーン、どんな機能が備わっているか、どんなデザイン性を持っているかなど伝えたい情報はたくさんあるはずですが、たった一言ですべてとは言わずともそれを伝えています。 

ストーリーテリングを取り入れよう!

ストーリーテリングは上記ケースに当てはまれば、どんなビジネスでも活用できる手法です。ビジネスにストーリーを持たせることの効果は絶大なので、ぜひ取り入れてみましょう。ヒューマンセントリクスではストーリーテリングを実装した動画を数多く制作してきました。ご興味がございましたらぜひお声がけください。

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