【企業向け】インフォマーシャルとは?テレビCMとの違いや効果的な活用方法を解説

BtoB企業では、営業時の製品紹介や、導入事例の説明、採用・IRといった広報活動など、情報を相手に「わかりやすく届ける」場面が数多く存在します。中でも、複雑なソリューションやサービスの価値を限られた時間で正確に伝えるには、高い工夫が求められます。こうした状況の中で注目されているのが「インフォマーシャル」です。もともとは長尺テレビ広告として知られる手法ですが、近年はWeb動画や営業資料としても展開され、企業のマーケティングや営業支援の手段として導入が進んでいます。
本記事では、インフォマーシャルの基本的な仕組みとテレビCMとの違い、BtoB企業での具体的な活用シーン、そして実際に成果を高めるための制作ポイントまでを整理して解説します。
インフォマーシャルとは何か|基本構造とテレビCMとの違い
インフォマーシャルの定義と、従来のテレビCMとはどう異なるのかを、3つの観点から説明します。
1. インフォマーシャルの定義と基本的な特徴
インフォマーシャルとは、「情報(Information)」と「コマーシャル(Commercial)」を組み合わせた造語です。アメリカで誕生し、1980年代に日本へ導入されて以来、通販業界を中心に発展してきました。
インフォマーシャルの特徴は、ブランド認知から購買までをつなぐ中間的広告として機能する点です。通常のテレビCMがブランドイメージの向上や認知度アップを目的とするのに対し、インフォマーシャルは視聴者に具体的な購買行動を促すことを重視します。
例えば、調理器具を販売する場合、通常のCMでは「時短調理ができる」というイメージを15秒で伝えます。一方インフォマーシャルでは、実際に料理を作る様子を見せながら、操作方法、片付けの簡単さ、従来品との違い、愛用者の感想まで詳しく説明できます。
2. テレビCMとの主な違い(放送時間・目的・構成)
インフォマーシャルとテレビCMは、いずれも映像を使った情報発信の手法ですが、その目的や構成には明確な違いがあります。ここでは、両者の違いを整理しながら、それぞれの特性を比較します。
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項目 |
テレビCM |
インフォマーシャル |
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放送時間 |
15〜30秒 |
60秒〜29分 |
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主な目的 |
認知拡大・ブランディング |
理解促進・購買行動の喚起 |
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構成 |
短尺で印象に残す |
長尺でじっくり説明する |
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情報量 |
商品名や主要メッセージのみ |
機能・使用方法・実績など詳細 |
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行動喚起 |
間接的(後日購入) |
直接的(電話・Web注文など) |
最大の違いは放送時間です。テレビCMが、15〜30秒で商品の印象を残すのに対し、インフォマーシャルは60秒から10分・15分・30分といった長尺を使って詳細に説明します。テレビCMは「覚えてもらう」認知が目的であるため視聴者の感情に訴えるイメージ重視の構成ですが、インフォマーシャルは「その場で購入してもらう」ために、商品の機能や使用方法、実績を順序立てて説明する情報提供型の構成を取ります。
3. 放送される媒体・フォーマットの種類
インフォマーシャルは、さまざまな媒体・フォーマットで展開できる柔軟性を持っています。
主な配信チャネル:
- 従来型: 地上波テレビ、BS、CS、ケーブルテレビ
- デジタル: YouTube、SNS、企業サイト
放送尺のバリエーション:
- 短尺:接触頻度を高めて認知を広げ、衝動的な購入を促す
- 長尺:商品について深く理解してもらい、納得した上での購入につなげる
また、テレビ放送だけでなく、展示会での上映、営業担当者がタブレットで見せる提案資料、Webサイトでのコンテンツマーケティングなど、一つのインフォマーシャルを複数のタッチポイントで活用できる点も大きな特徴です。
企業がインフォマーシャルに注目する理由
インフォマーシャルが改めて注目されている背景には、メディア環境や消費者行動の変化があります。ここでは、その主な要因を紹介します。
1. 視聴者がテレビとデジタルを同時に使うから
現代の視聴者は、テレビを見ながらスマートフォンで検索し、SNSで情報をシェアする行動が当たり前になりました。インフォマーシャルは、この「ながら視聴」行動と相性が良い広告手法です。テレビで商品の詳細を見て興味を持った視聴者が、その場でスマートフォンから公式サイトにアクセスしたり、口コミを検索したりする流れを自然に作り出せます。番組内で電話番号やQRコード、検索キーワードを提示することで、視聴者をスムーズにデジタルチャネルへ誘導できます。従来のテレビCMが「後で思い出してもらう」ことを前提としていたのに対し、インフォマーシャルは「今すぐ行動してもらう」ための設計が可能です。
2. 短いCMでは伝えきれない商材が増えているから
商品やサービスの高度化・複雑化により、15秒や30秒のCMでは魅力を十分に伝えられない商材が増えています。
特にBtoB向けの業務システム、高機能家電、金融サービスなど、購入前に機能や効果を理解する必要がある商材では、短い広告では情報不足になりがちです。たとえば、クラウド型の勤怠管理システムを30秒のCMで説明しようとしても、「業務効率化できます」という抽象的なメッセージしか伝えられません。
インフォマーシャルであれば、導入前の課題、導入後の改善、具体的な効果、実際の操作性まで、ストーリー仕立てで説明できます。視聴者は自社の状況に置き換えてイメージしやすくなり、問い合わせへのハードルが下がります。
3. 制作した動画を複数のチャネルで活用できるから
インフォマーシャルの大きな強みは、一度制作したコンテンツを様々な場面で二次利用できる点です。これにより、制作コストに対する投資対効果が大きく向上します。
テレビ放送用に制作した長尺版から、反応の良かった部分を60秒や15秒に再編集し、YouTube広告やSNS広告として配信できます。フルバージョンを企業サイトに掲載すれば、じっくり検討したい層にもリーチできます。
また、展示会のブースで上映したり、営業担当者がタブレットで顧客に見せたりすることで、営業活動でも活用できます。説明の品質が標準化され、新人でもベテランと同等の提案が可能になります。
このように、インフォマーシャルはテレビ放送という枠を超えて、企業のあらゆるマーケティング・営業活動を支える資産として機能します。
インフォマーシャルの活用によって得られる主な効果
次に、インフォマーシャルを活用することで得られる主なメリットを3つ紹介します。
1. 信頼感 を高め、納得した上での購買につなげられる
インフォマーシャルの最大の強みは、視聴者が「納得して購入・問い合わせする」心理プロセスを作り出せる点です。十分な時間を使って、開発背景、機能の詳細、実際の使用シーン、利用者の声などを順序立てて説明できるため、視聴者は商品について深く理解した上で購入を判断できます。「本当に効果があるのか」「自分に合っているのか」といった不安が解消され、信頼感が高まります。また、一本の動画で認知から購買まで一気通貫で訴求できます。視聴者が商品の存在を知り(認知)、特徴に興味を持ち(関心)、使用シーンを見て検討し(検討)、特典で購入を決断する(購入)という流れを完結できます。
2. ターゲット層に合わせた柔軟な情報設計ができる
インフォマーシャルは、CMよりもカスタマイズ性が高く、ターゲット層ごとに最適な設計が可能です。ターゲットによって、放送時間帯や媒体、内容を調整できます。平日昼間向けなら見やすい構成に、深夜向けならより詳細な情報を盛り込むなど、視聴環境に合わせた最適化ができます。
3. 効果測定がしやすく、改善サイクルを回せる
番組内で専用の電話番号やWebサイトのURL、QRコードを明示するため、放送直後の反応をリアルタイムで把握できます。どの時間帯の放送で何件の問い合わせがあったかを分析し、次の放送に反映させるPDCAサイクルを短期間で回せます。デジタル版なら、視聴完了率や離脱ポイントなどを数値で把握し、継続的な改善が可能です。この高い測定可能性により、限られた予算を効果の高い時間帯・チャネルに集中させる最適化が実現します。
BtoB企業におけるインフォマーシャルの主な活用シーン
次に、インフォマーシャルの具体的な活用シーンを3つのパターンで紹介します。
1. テレビ放送と連動したキャンペーン
最もオーソドックスな活用法が、テレビ放送でのキャンペーン展開です。商品販売やサービスへの問い合わせを直接的に促すことを目的とし、マス広告との連携で相乗効果を生み出します。
例えば、新商品の発売に合わせてインフォマーシャルを制作し、ターゲット層が視聴する時間帯に集中的に放送します。番組内で「初回限定で3ヶ月お試し可能」「今なら初期費用無料」といった期間限定の特典を提示し、視聴者の即座の行動を促します。
2. 展示会・イベント・営業ツール
BtoB企業にとって、インフォマーシャルのような長尺動画は営業資料として有効に活用できます。
例えば、展示会のブースでは、来場者が足を止めている間にインフォマーシャルを上映することで、営業担当者が不在でも商品の魅力を漏れなく伝えられます。営業担当者が顧客先を訪問する際、タブレットで見せることで、説明の品質が標準化され、誰でも高いレベルの提案が可能になります。
| 【関連記事】 |
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展示会やイベントの動画活用については、こちらの記事で詳しく解説しています。 |
3. Webサイト・SNSなどデジタルメディアでの展開
長尺版から特に反応の良かった部分を短尺に再編集し、YouTube広告やSNS広告として配信することも有効です。またフルバージョンを企業サイトに掲載しておき、オーガニック検索やメールマーケティングで誘導することで、じっくり検討したい層にもリーチできます。
インフォマーシャルと他手法の違いとは?導入判断のポイント
ここでは、テレビCMやWeb動画広告など、他の広告手法との使い分けに関して解説します。
1. テレビCMとの違い──短尺で印象づけるマスメディア向け施策
テレビCMが適しているのは、すでに認知度の高いブランドです。短時間で広くリーチし、感情に訴える映像表現で印象を残すことが目的の場合、15秒〜30秒のスポットCMが効果的です。
2. Web動画広告との違い──ターゲティング重視の短尺クリエイティブ
Web動画広告は、デジタルチャネルでの配信に強みを持ちます。年齢・性別・興味関心などで視聴者を細かく絞り込み、A/Bテストを活用しながら高速でPDCAを回せる点が特徴です。短尺かつシンプルなメッセージ訴求が基本です。
3. インフォマーシャルが適しているケースとは?
インフォマーシャルは、情報量が多く、視聴者の理解や納得が重要になる商材・場面に適しています。たとえば、以下のようなケースが該当します。
・複雑な機能や使い方を説明する必要がある商品
・高価格帯の商品や、購入までに比較・検討が必要な商材
・問い合わせ・資料請求など、明確なアクションを促したい場合
情報を丁寧に伝えながら、視聴者に“行動”を促す構成が取りやすいため、教育型の動画マーケティングや比較検討型商材に向いています。
インフォマーシャル活用事例|目的と工夫のポイントを紹介
ここでは、企業がどのようにインフォマーシャルを活用しているのか、ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社様の事例をご紹介します。同社では、株主総会における事業報告を、より分かりやすく・説得力を持って伝える手段として、3部構成のインフォマーシャルを導入しました。紙の資料やスライドでは伝えきれない現場のリアルや企業の空気感を、動画というかたちで視覚的に届けることが狙いです。企画の中心に据えられたのは、「平成のテクノロジー+昭和のスピリッツ」という企業としての独自コンセプト。それを表現するために、日本国内にとどまらず、タイ・ベトナム・中国などのグローバル拠点でも撮影を実施。製造現場や働く社員の様子を、臨場感を持って伝える映像に仕上げています。
平成のテクノロジー+昭和のスピリッツ【Part1】
平成のテクノロジー+昭和のスピリッツ【Part2】
平成のテクノロジー+昭和のスピリッツ【Part3】
通常の総会報告では伝わりづらい企業の姿勢や価値観を、映像で可視化することで、株主に対して説得力あるメッセージを映像で伝えることに成功しています。従来のように数字や文章だけで報告するのではなく、企業の価値観や取り組み姿勢そのものを「映像で語る」という取り組み自体が大きな特徴と言えます。
まとめ|インフォマーシャルの特性を理解し、戦略的に活用しよう
インフォマーシャルは、詳細な情報提供と購買行動の促進を両立できる広告手法です。本記事で解説したように、インフォマーシャルは通常のテレビCMとは目的も構成も異なり、「じっくり伝えて納得させる」ことに特化しています。複雑な商材や高額商品、BtoB向けサービスなど、説明が必要な商材ほど効果を発揮します。また、テレビ放送だけでなく、営業ツールやデジタルメディアでの二次利用も可能です。効果的なインフォマーシャルを制作するには、ターゲット層の設定や、適切な尺とフォーマットでの動画制作が重要となります。
当社は、インフォマーシャルの企画・制作から、テレビ放送・デジタル展開まで、一貫してサポートする体制を整えています。豊富な実績と専門知識をもとに、貴社の商材に最適なインフォマーシャル戦略をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。
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掲載日: 2026.01.13
