DRMとは?デジタルコンテンツを保護する仕組みについて

 2021.12.24  2022.05.17

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近年、映画や音楽はデジタル化が進み、便利な一方で、不正コピーなどの著作権侵害も横行しています。DRMはデジタル時代において、著作権を保護するために有効なシステムです。本記事ではDRMの概要や仕組み、保護対象や今後の課題などについて、くわしく解説します。

DRMとは?デジタルコンテンツを保護する仕組みについて

DRM(デジタル著作権管理)とは

DRMとは「Digital Rights Management」の略で、日本語に訳すと「デジタル著作権管理」です。昨今、音楽や動画などのデジタル化により、アナログ時代とは比べ物にならないほど低コストで、誰もが手軽にコンテンツを制作できるようになりました。

一方で複製も容易になったため、不正コピーや違法ダウンロードの被害が絶えないというデメリットも生じています。

コピーといっても、音楽や映像を自身が楽しむためにパソコンにダウンロードし、CDやDVDに焼く私的複製は問題ではありませんが、それらを大量にコピーして人に配ったり、売買したりすることは違法です。正規の価格で購入することなく無料で著作物が入手できることは、作者や販売元の不利益につながるからです。アナログとは違い、デジタルでは複製品に画質や音質の劣化がないことも原盤の制作者にとっては脅威となっています。

そうしたデジタルコンテンツの著作権侵害などを防ぐため、複製や利用を制限する仕組みや技術の総称が「DRM」です。具体的にはデータを暗号化するなどしてコピーをできなくしたり、特定の環境でのみ再生できるようにしたりする機能が挙げられます。

いっぽうで、そうした保護処置が施されていないコンテンツが「DRMフリー」です。音楽や映像配信の普及に従い、最近はDRMフリーで提供されるコンテンツも増えています。

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DRMで保護できる対象の種類

では、具体的にDRMではどのようなコンテンツを保護できるのでしょうか。くわしく紹介しましょう。

音楽CD

音楽CDはDRMで保護できる対象の一つです。現在、音楽CDはリッピングにより音源をPCに取り込んでデータ化し、スマートフォンやパソコンなどさまざまな機器で楽しむのが主流です。しかし、簡単にデータ化できるため、それをCD-Rに複製した海賊版が市場に出回り問題となっています。

また、最近盛んな音楽配信サービスでは、無料のファイル交換ソフトを利用した、個人間でのファイルのやり取りが後を絶ちません。対価を支払わず音源を入手する人が増えたことは、音楽CDの売上減少の一因にもなっており、適切な対策が必要です。

映画

音楽だけでなく、映画もDRMで保護可能な対象です。映画のDVDやブルーレイディスク、動画配信などにDRMを適用できます。不正コピー対策としては、商用DVDにはCSS(Content Scrambling System)、ブルーレイディスクにはAACS(Advanced Access Content System)という各DRMが搭載されています。

しかしそうしたDRMの暗号化キーがすでにインターネット上に流出しており、それらのキーを用いればDRMは解除されてしまいます。そのため、実質的な効果がなくなっています。

このような状況において、今日では海賊版DVDが販売されたり、不正コピー動画がネット上にアップロードされたりといった被害が絶えず問題になっています。

動画コンテンツ

映画以外の、動画配信サービスでのコンテンツやミュージックビデオ、デジタル放送や教育コンテンツなどもDRMの対象です。

現在、デジタル放送については複製の回数を制限するDRMが採用されています。また「Hulu」や「Netflix」といった動画配信サービスでは、再生時に視聴者の端末に、DRMの復号キーの受け渡しをするなど、より強固なDRMが適用されています。

しかしそれでも、海賊版DVDの販売や違法アップロードを完全に防げてはいません。またTV画面をそのまま撮影した動画も、YouTubeなどの動画配信サイトに多く投稿されています。

DRMでできること

では、DRMでは著作権保護のためにどのようなことが可能なのでしょうか。以下に具体的な方法を挙げていきましょう。

  • 複製の制限
    原盤から複製を作れないようにします。DVDに採用されているCSSやブルーレイディスクに採用されているAACSがこれに当たります。
  • 複製回数の制限
    コピー回数を制限する仕組みです。デジタル放送において、1回しか複製を作れない「コピーワンス」や、10回まで認める「ダビング10」などがこれに当たります。
  • 閲覧期限の設定
    動画配信サービスのレンタル視聴などで採用されている手法です。指定されたURLで指定された期間だけ動画を視聴でき、期間が過ぎればURLは無効になります。ただし、無効になるまでの期間はダウンロードが可能な場合もあります。
  • 暗号化配信
    「Hulu」や「Netflix」など、動画や音声配信サービスで広く適用されている手法です。動画そのものを暗号化し、復合キーがなければ視聴できない仕組みになっているので、高いセキュリティ効果があります。
  • 印刷制御
    印刷をできないようにする機能のことです。印刷ができる回数を設定することも可能です。

画像キャプチャ防止

スマートフォンで画像キャプチャをできないようにするほか、ダウンロード閲覧の場合は、サードパーティーアプリケーションからのキャプチャも防ぎます。

DRMの仕組みとは

複製防止というと、昔はコピーガードがよく使われていましたが、DRMとは何が違うのでしょうか。一般的なコピーガードは、CDやDVDの物理的特性のみを利用してコピーを防ぐのに対し、DRMはデジタルデータとソフトウェアにより、「コピーされたとしても、再生や閲覧ができないよう設計されたもの」を言います。

DRMにはさまざまな仕組みのものがあります。もっともポピュラーなのは、暗号化されたコンテンツをiTunesやWindows Media Playerといったソフトウェア上で、復合キーにより解除して再生するシステムです。復合キーはソフトウェア内に隠されているほか、ネット上からダウンロードする場合もあります。コンテンツの管理はすべてソフトウェア上で行われるため、閲覧を一定期間内に制限するなどの処置も可能です。

DRMの課題と今後について

DRMは著作権を保護に有効ですが、一方で「消費者の権利を制限しているのではないか」という批判も上がっています。一般的な著作物は私的複製については認められていますが、複製そのものに制限をかけるDRMは、私的複製の権利を侵害しているという見方もできるからです。

また、DRMの技術は一般公開されていないため、恒久的な再生が保証されていないという問題もあります。コンテンツを購入したにもかかわらず、そのメディアがサービスを停止した場合、コンテンツも閲覧や視聴ができなくなる恐れがあります。さらに、DRMはデータと再生するソフトウェア双方で対応する仕組みであることから、「消費者が特定のソフトウェアに依存しやすくなる」というデメリットもあるのです。

DRMを提供する側は、こうした消費者側の懸念事項にも向き合う必要があるでしょう。「消費者側の権利や選択肢を狭めることなく、著作権をいかに適切に保護していくか」が今後の課題です。

まとめ

DRMは著作権侵害を防ぐために有効なツールですが、一方でDRMを実施してもいたちごっこで、違法ダウンロードやコピーが横行しているのが実情です。そのため消費者の権利を侵害しないよう、あえてDRMフリーにしているコンテンツも多くあります。今後映像や音楽を提供する側は、いかに消費者の利益を損なわず、DRMを上手く活用できるかが課題となっていくでしょう。

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