「インフォマーシャル」という言葉を知らなくても、テレビショッピングを目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。テレビショッピングは、インフォマーシャルの一種です。
見た人へ商品やサービスの情報を伝え、問い合わせや購買行動などの具体的な結果へつなげやすいインフォマーシャルについて、概要やメリット、コマーシャルとの違いや注意点を紹介します。導入の可否を検討するのにお役立てください。
インフォマーシャルとは
インフォマーシャルとは、インフォメーション(情報)とコマーシャル(広告)を組みあわせてつくられた造語です。インフォマーシャルを使った広告活動はアメリカのテレビショッピングから始まりました。
そして、日本でも2000年頃から徐々に浸透してきました。 インフォメーションという言葉が含まれていることが表すように、商品やサービスについて詳しい情報を伝えて、購買行動につなげることを重視する広告手法です。 商品を紹介して電話などでの申し込みを受け付けるテレビショッピングが代表的ですが、そのほかにも商品紹介を目的とした情報番組やグルメ番組、旅番組、PR番組などもインフォマーシャルの一種です。
商品への理解を深めて購買意欲を持ってもらえるように工夫されていることが、インフォマーシャルの特徴です。そのために、ひとつの商品について時間をかけて丁寧に紹介して、じっくりと魅力を紹介します。商品に親近感を持ってもらうべくインフォマーシャル内で商品を使用して感想を伝えたり、信頼感を得るために専門家へのインタビューを交えたり、さまざまな工夫が凝らされています。
インフォマーシャルのメリット
インフォマーシャルには、見た人の購買意欲を高めて、問い合わせや購入などの具体的な行動につなげやすいメリットがあります。長い時間をかけて商品を紹介するので、商品の魅力を伝えやすいことや、商品の良い印象が残りやすいことが理由です。
また、インフォマーシャルの中には、インフォマーシャル内で購入窓口となる電話番号を紹介したり、商品の残数状況を伝えたり、「本日限定特価」「30分以内注文で半額」といった特典を用意したりするものもあります。
インフォマーシャルを見た人に、今買わなければという思いを起こさせ、購入活動につながりやすくなります。 実際の売り上げにつながりやすい上に、費用の調整ができるので費用対効果を高めやすいというメリットもあります。地上波かCS局かなど、インフォマーシャルを放送するテレビ局の規模により、費用は大きく変わってきます。
まずは低コストで初めて、反応が良かったらコストをかけて大規模にインフォマーシャルを展開していくというように、効果を見ながらコストを調整するのがおすすめです。
インフォマーシャルとコマーシャルの違い
情報をしっかりと伝えて価値を知ってもらうために、かける時間や内容など、インフォマーシャルには一般的なコマーシャルとは違った特徴があります。 テレビコマーシャルは商品を知ってもらうことやブランドイメージの向上を目的とします。15秒から30秒ほどの短い時間で視聴者の記憶に残るように、インパクトのある商品情報を伝えたり、個性的な演出をしたりといった工夫がなされます。
一方インフォマーシャルは、コマーシャルより長い時間をかけて商品に関する情報を伝えます。通常60秒から29分、中には60分ほどのものまで幅広い尺があり、かけるコストにあわせて選べます。 インフォマーシャルは商品についての説明だけでなく、累計販売数や受賞した賞の紹介、使用者の声など、視聴者の購買意欲を刺激するような情報を伝えます。その場で即座に購入といった行動を起こすよう促すのが目的です。
インフォマーシャルの構成例を紹介
価値を伝えて購買行動へつなげるインフォマーシャルには、特徴的な構成があります。その一例をこちらで紹介します。1.実績を紹介
累計販売数や、〇秒にひとつ申し込みがあるといった、商品の魅力や人気度が伝わるような実績を紹介します。また、商品を使用することで得られた効果を紹介することもあります。2.権威性、根拠を示す
受賞歴を紹介したり、専門性を持った第三者が商品の特性を認める発言をしたりすることにより、権威性とその根拠を示します。芸能人などの知名度が高い人の商品利用を紹介することも、権威性を持たせる効果があります。3.街頭でのコメントなど顧客反応の紹介
街頭インタビューをおこない商品を試してもらったときの反応を見せたり、アンケート結果を公表したりといった、顧客反応を紹介します。初めて商品にふれた人が効果に驚く様子など、リアルな反応を見せることにより、視聴者へ商品の魅力を伝えます。4.愛用者の声を紹介
実際に愛用している人の生の声を発信します。その商品やサービスが好きで使っている人の言葉には信頼性があり、本心から出る言葉には人をひきつける力があります。
利用したことによる変化を語ってもらうことでも、商品の効果や魅力が伝わりやすくなります。「友達にもすすめている」「絶対使ったほうがいいと思う」といった言葉に押される人もいるでしょう。
5.実際に体験してリアルな反応を見せる
インフォマーシャル内でその商品やサービスを体験する様子とともに、実際に使用してみてどのように感じたのか率直な感想を発信します。 インフォマーシャルは店頭販売と違って、購入検討者が商品を触って試すことができません。
そのため、使用している様子を見せることで使い方を、感想を通して使ったときの感触や効果を伝えます。使用してすぐに効果が出ないものについては、使い勝手の良さなど、別の視点からその商品やサービスの魅力を表現します。そのため、体験者のトーク力や表現力の高さも、成功を左右する大切な要素です。
インフォマーシャルで注意すべきポイントとは?
様々なメリットを持つインフォマーシャルですが、作成する際には注意すべきポイントがあります。 特に重要なポイントは、薬機法や景品表示法や健康増進法などの、法律に違反するような内容が含まれないようにすることです。商品の魅力を伝えることは大切ですが、不適切な表現方法を用いて法に抵触することがないよう、注意しなければなりません。
一方で表現方法については、見る人を引き付けられるような工夫が求められます。他のインフォマーシャルと差別化がされていないと、新鮮味がないと思われてしまい、魅力が損なわれてしまいます。 また、インフォマーシャル作成にはテレビ局へ支払う媒体費の他に、魅力的な企画を立て脚本を作ったり、タレントやスタッフを雇ったりするための製作費がかかります。どこにどれだけお金をかけるか、しっかりとした計画や準備が求められます。
まとめ
インフォマーシャルは、インフォメーション(情報)とコマーシャル(広告)を組みあわせた造語で、商品やサービスについて詳しい情報を伝えて、購買行動につなげることを重視する広告手法です。 コマーシャルと違って比較的長い時間をかけて商品の情報や価値を伝えたり、実績や権威性を伝えたり、利用者のリアルな反応を伝えたりすることで、魅力を表現します。
購買行動や問い合わせなどの具体的な結果へつなげやすく、費用対効果を高めやすい特徴があります。 ただし、インフォマーシャルを作成する際は、他のインフォマーシャルと同じような印象にならないように工夫が必要です。
さらに、法律に違反する内容とならないよう注意が必要であるため、専門的な知識が求められます。 インフォマーシャルなど、商品やサービスの販売を促進する動画に興味を持たれた方は、動画配信および動画製作に関する実績が豊富なヒューマンセントリックスへご相談ください。
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