動画の編集には著作者の許諾が必要?

〜 動画制作・動画活用に役に立つ知的財産権について優しく解説 〜

弊社で制作した動画を、お客様が勝手に編集してしまうことは著作権の侵害にあたるのですね。

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やはり5分の動画というのは、その5分でうまく起承転結がまとまるように映像を作っている、そういう意図で作っているものと思われますので、それを1分にまとめてしまうとなりますと、制作者サイドの意図というものが正確に反映されなくなってしまう。意図したものと違うものとなってしまいますので、そういうふうに勝手に短くするとか、逆に勝手に「ここの説明足りないな」みたいなことで追加するということは許されないというふうに考えていただきたいと思います。

その動画の制作者に対して(改編を)お願いするであるとか、その制作者に同意を得てやることは問題ありません。それはもともとその制作者の権利ですから、その制作者がOKと言う限りでは、いろいろとできることはあります。

しかしながら、許諾がないにもかかわらず、他の制作者のところに持っていって、変えてくださいとか、自分でやってしまうとか、許諾なく、許可なく自分でやってしまうという行為が禁止されるということになります。

ですから、第三者のところに持っていって変えてもらうことも、制作者がOKと言えば、それはOKです。

例えば制作者サイドとしてはその映像を使い回したかったのにというところにもかかわらず、受け取った側が、依頼者のほうは自由に使っていいと思って、インターネットで流してしまったということになると、制作者の利益が害されてしまうではないですか。特に使い回して、そこでまた収益を上げようという時になると、その収益が上げられないということになりますから、そこには非常に大きな利害対立が発生します。ですので、きちんと権利関係を明確にしておく必要があるということになるかと思います。

権利関係としては、今まで申し上げたことかと思いますが、当事者の意識としては特に依頼人の会社さんとしては、自分の会社向けに作ったオリジナルのものであって、他で使い回せるはずのないものだとすると、ご自身のものだという認識がもしかしたらあるかもしれませんので、自分の会社のものしか使えないとしても、だからといってそれを自由に使い回せるものじゃない。その権利関係は明確にする必要があります。

もちろん裁判所に行った時に、それは黙示の許諾があったのかというところは争点になることはあります。ただその場合は例えば金額とか、あるいはその当事者間の契約に至るまでのやり取りですとか、契約の行為ですとか、そういったものを総合的に考慮した上で黙示の許諾があったか、なかったかということを判断することになるかと思いますし、場合によっては会社さんのほうに権利があるという話、許諾があったということになるかもしれませんけれども、そんな争いはやるべきではないので事前に確認するというのが理想です。

知的財産権のエキスパート、渡辺光弁護士(中村合同特許法律事務所パートナー、ニューヨーク州弁護士)に、一問一答形式のインタビューで、動画を制作、または活用するときに、企業として留意すべきポイントなどを解説いただきました。財産権としての著作権、著作者人格権、著作隣接権とは?二次利用する場合、何に注意すれば良いか?など、分かっているようで、よく理解されてないことの多い知的財産権の実際について、ポイントを押さえ、優しく解説いただいてます。

渡辺 光
中村合同特許法律事務所パートナー
弁護士・弁理士

【主な取扱業務】知的財産権・不正競争防止法・独占禁止法;国際取引法;一般企業法務・商事取引・契約

【経歴】東京大学法学部卒業

【主な著書】

(英文)

  • "Liability of an Operator of Internet Shopping Mall for Distribution of Counterfeit Goods by Shops in the Mall"
    AIPPI Journal Vol. 38 No.1 by AIPPI (2013)

(日本文)

  • 「知的財産権辞典」(共著)(三省堂、2001年)
  • 「財産権判例要旨集」(共著)(新日本法規、 2003年)
  • 「特許・意匠・商標の法律相談」(共著)(学陽書房、 2003年)
  • 「最新事例に見るコンプライアンス違反の相場観知的財産権侵害」
  • BUSINESS LAW JOURNAL 2015年10月号 通巻91号(レクシスネクシス・ジャパン、2015年)

など、多数。

動画制作・動画活用に役立つ
知的財産権14のポイント

知的財産権のエキスパート、渡辺光弁護士(中村合同特許法律事務所パートナー、ニューヨーク州弁護士)に、一問一答形式のインタビューで、動画を制作、または活用するときに、企業として留意すべきポイントなどを解説いただきました。著作権とは?財産権としての著作権、著作者人格権、著作隣接権、二次利用の注意点など、分かっているようで、よく理解されてないことの多い知的財産権の実際について、ポイントを押さえ、優しく回答いただいてます。

動画制作・動画活用に役立つ知的財産権14のポイント

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