映像制作の依頼時に注意しておきたい5つのポイント

 2017.12.26  株式会社ヒューマンセントリックス

映像制作を依頼される2つのケース

ほぼ毎日、新しいお客様との出会いがあります。
ヒューマンセントリックスに映像制作を依頼されるケースは2通り。

A)映像の導入が初めてのケース
B)他社に映像制作を依頼していて、映像制作会社の乗り換えを検討されているケース

この2つは、大体半々ぐらいでしょうか。

乗り換えを検討されているお客様のお話を聴くと、映像ブームとは言え、業界がまだまだ整備されていないことを痛感します。それは、後出しジャンケンの多さ。当初、取り決めた見積金額から、どんどん価格が上がってしまうことが、たびたび発生しているという事実。実際のところ「映像制作って、そもそも、そういうものなんですね・・・」と諦めているお客様までいらっしゃいます。

いったい、どうして、そんなことが起こるのでしょうか・・・
映像制作会社からの後出しジャンケンで困らないように、本日は、日々、お客様に接している立場として、実例をもとに 映像制作の依頼時に注意しておきたい5つのポイントについてお話いたします。

担当者が情熱を持って、しっかりとリードしてくれるか

「映像制作成功の70%以上は、窓口担当者で決まる」といっても過言ではありません。制作会社の担当者が、お客様の要望に対して、自身で、消化し、整理して、形(映像)にするまで、プロフェッショナルな対応をしてくれるかということが何より重要です。

あなたにとって、安心できる制作会社の担当者であれば、現場で映像制作をするスタッフとも、しっかりと調整することができる担当者だからです。

ビジネスをする上での問題の多くは、「言った、言わない」というコミュニケーションの喰い違い。これは社内でも社外でも同じです。映像制作の場合、発注してから納品まで、企画・撮影・編集・確認を含む最終調整など、様々なプロセスを踏んでいきます。その過程では、画像やイラストなど素材・撮影した映像・BGMなどの音楽・シナリオ・ナレーションというような数多くの要素を準備し組み上げる作業の調整や、予算と納期に合せて全体のバランスを取るスケジュールの調整が、マトリックス上に絡み合って複雑になっていきます。

そのため、 小さなコミュニケーションミスでも、全体作業の進行や成果物の品質に大きな影響を与えるようになります。最悪の場合、修正の繰り返しや再撮影、果てはキャスティングの変更などが発生してしまい、時間とコストを大幅に要してしまいます。

そういった 制作現場をしっかりと調整できる担当者であれば、常にお客様の視点に立って物事を判断し、解決して行くことができます。制作する過程で至らない点があれば、しっかりと調整し、お客様に想定以上の負担をかけたりすることはありません。

また、形のないものを形にしていく映像制作の現場では、制作の途中で、想定外の事もしばしば起こります。そういった リスクも踏まえ、納品までの道筋がきちんと見えている担当者であれば、想定外のリスクもある程度予測をし、お客様に事前に了解をとって、納期やコストなどに織り込んだ上で見積書を提示してくれます

映像制作において、誰が窓口になってくれるか、その人はどれくらいの情熱を持って対応してくれるのか、まずはそこを注意しましょう。

求めているものと、近い実績を持っているか、それを確認できるか

映像の企画・制作のビジネスは、形のないものを形にしていくサービスです。本当に 無から有を作るとなると、それ相応の時間とコスト、何よりも、リスクが発生してしまいます。発注はしたけれど、全くイメージと異なる映像を納品されたという話も良く聞きます。

そんな形のない映像というものを、BtoB企業の投資対効果にマッチするような形に仕上げてもらうためには・・・ 抱えている課題や実施したいことを伝えただけで、実績の中から2〜3の事例を紹介してもらえるかもポイントになります。

全く同じ映像は、世の中に2つと存在しません。ただ、 近い事例を見ることで、具体的なイメージが湧いてきます。そうすることで、会社としてやりたいことや必要な事を、整理して再発見することができます。また、制作をお願いする会社の、表現における特徴や強みなどを見ることができるので、それが、あなたが望んでいる表現なのかどうか確認することもできます。

同じ業界、同じ目的での事例は、もちろん参考になりますが、違う業界での事例も意外に役立ったりします。最近、製造業のお客様からのお問い合わせを多くいただいています。これは4〜5年前には、なかった現象です。ヒューマンセントリックスは、IT業界、特に最新の表現を欲する外資系IT企業での実績が豊富です。製造業の皆様にとっては、かなり刺激的な事例としてご参照いただいています。

映像制作の予算を明確に伝える

BtoB企業の映像制作には、必ず目的があります。その目的を達成するための手段として、映像を利用します。そして、そこには必ず予算があります。予算が決まれば、映像の表現や品質も決まってきます。表現や品質へのこだわりが高ければ、必要な予算も合せて高くなります。そして、予算は映像を制作する目的や用途によって決まってくるため、結果として、 目的や用途に応じて作られる映像の表現の範囲も変わってきます

営業の現場で活用する場合、それが、パンフレットとの代替えであれば、予算は20〜30万円というところでしょう。採用活動や展示会などのイベントで活用する場合、イベントの全体予算の中の一部なので、映像制作の予算は、50万円前後というところでしょうか。IRで活用する場合、なかなか予算を捻出できない部門ですから、予算は20万円前後でしょう。また、身内だけの社内イベントで活用する映像のため、予算をかけられないなど、映像を作る場合には、様々な状況でいろいろな選択肢があると思います。

同じ目的で使う映像を作る場合でも、どういう表現にするかで制作費が大きく変わってきます。ですから、映像制作を依頼する場合には、 最初から、予算を明確に伝えて任せた方が、適切なものに仕上がっていきます。企画や進行をスムーズに進めてもらうには、 目的や用途を伝えて予算の範囲で表現方法を任せるなどしたほうが良い結果を生みやすいでしょう。

まとめますと、映像制作の依頼時に注意しておきたいポイントの3つ目は、 予算が明確である場合であれば、その予算の中で、どこまでできる制作会社なのかをしっかりと確認するということです。

制作会社の規模と体制

映像制作の過程で、当初の見積金額から大きく追加された金額を請求されて困った、というお客様の追加項目を確認したところ、だいたい次の通りでした。

  • お客様都合での撮影の延期、中止、再撮影
  • 修正対応
  • キャスティング
  • 音声収録、再収録
  • メディアでの納品
  • タレントの著作権

映像制作会社の見積項目は、一般的にかなり細かいのが普通です。制作を始める前に必ず確認は取るとは思いますが、お客様はそんなに細かいところまで見ていません。とかく企業活動においては、突然の変更や修正はつきものです。そういう場合、依頼する制作会社にどこまで変更や修正の手間を吸収してもらえるか、吸収できる力を持つ制作会社かどうが、を見極めるのが4つ目のポイントです。

ヒューマンセントリックスも7〜8年前まで、脚本・撮影・スタジオ・編集の一部を外部にお願いしていました。そうしたところ、撮影のスケジュールが変わる度に、外注のカメラマンやスタジオへのキャンセル料が発生しました。また、良くわからないマネージメント料という名目で、全体コストの15%を請求されたこともありました。社内で吸収できないコストは、もちろんお客様へ追加請求をお願いすることになりました。

映像制作は、調整と作業が複雑に入り組んでいるため、想定外の事もしばしば起こります。そういった事があるたびに、外注リソースを動かし、お客様に追加請求するようではビジネスとして成り立ちません。

そこで、脚本家やカメラマンの社員化、スタジオの内製化に投資して、外注リソースに頼らない、社内リソースによる制作体制の強化を進めました。結果として、映像制作会社の中では、固定費の多い会社だと思いますが、ほぼ全ての工程を社内リソースで対応できるようになり、想定外で起こるほとんどの事にも社内で対応できるようになりました。その結果、後出しジャンケンをしない映像制作会社として、お客様からの信頼を確立しています。

社内でのコンセンサス(合意)

この連載コラムを読んでいただいている方の中には、映像を発注される立場の方も多いのではと思います。そこで、敢えてお伝えする、映像制作の依頼時に注意しておきたい5つのポイントの最後は・・・お客様側の社内でのコンセンサス(合意)です。実は、ここが肝です。

映像制作を依頼する側の多くの担当窓口の方が、自分の社内と制作会社の間に入って苦労している姿をこれまで数多く見てきました。映像には形がない、と前述しました。正しいか間違いか、という議論はとてもわかりやすいですが、好きか嫌いかという感性的な部分まで踏み込んだ議論が始まると収拾がつかなくなります。映像は形がない分、感性的な議論に陥りがちです。せっかく積み上げて作ってきた形が、トップの一言で変わったりします。古い体質の大企業の幹部は、「重箱の隅をつつく」のを仕事だと思っている人もいます。

何度も発生する生産的でない修正の繰り返しは、お客様の担当窓口の方と制作会社のクリエーターを疲弊させます。映像制作会社にとって、クリエーターの疲弊に報いるための唯一の対抗手段が制作費の追加請求です。

映像制作を依頼するお客様には、社内の誰が最終意思決定者なのかを明確にした上で、基本的に担当窓口の方に一任していただくようコンセンサスを取っていただくことが重要です。

もちろん、社内のブランディングに大きく影響するようなCMや、イメージを伝える映像の製作には、こだわりのある細かい修正の繰り返しによる製作現場の疲弊がコストとして乗ってくるため、とても高額になってしまいますが、そこは、ヒューマンセントリックスが考えるBtoB企業の映像の対象外とさせていただきます。

今回も、最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました。

RECOMMEND関連記事


RECENT POST「連載コラム」の最新記事


この記事が気に入ったらいいねしよう!
お問い合わせ