■製品のプロとしゃべりのプロ
SVP(Super Visual Presentaion)に登場する話者の95%は、会社関係者である。
テーマにあわせて、 社長、製品責任者、営業責任者など、
最も、「思い」を語れる人が、プレゼンテーションを行う。
文字や情報だけでなく、熱量を伝えることができるコンテンツである。
但し、SVP以外のPIP(Person in Presentaion)やWeb動画に登場する
話者の多くはプロの話し手(MC)である。
以前、広告代理の皆様から、良く聞かれていた質問がある。
「SVPは、なぜ、おじさんやおばさんばかり登場しているのですか?」
一般の動画制作との視点の違いである。
SVPは、インターネット動画プレゼンテーションであり、
動画でしか、伝えることができないのは
表情であり、声のトーンであり、「思い」である。
客観的な情報であれば、文字で十分である。
本当に製品を検討している視聴者は、
きれいなプレゼンテーションをみたいのではなく、
文字では確認できない製品のコンセプトや責任者・担当者の思いである。
事実、イベント会場で、多くの華やかなプロの話し手が活躍しているが、
どれも同じに聞こえてしまう。具体的に検討している参加者は、
華やかさに目もくれず、「おじさん」に聞きにいく。
CMのように不特定多数のコンシューマーに、イメージを伝えるには
俳優やしゃべりのプロが良いだろう。
より細分化された内容で、ターゲットが決まっているビジネス向けの
プレゼンテーションの場合は、華やかさや映像としての完璧さよりも、
「信頼」「身近さ」「熱量」が大切である。
自分が視聴者の立場になって、「なるほど」と思えるプレゼンテーション
こそ、SVPのコンセプトそのものであり、他のWeb動画との違いでもある。
■情報を提供する側の視点と情報を聞く側の視点の違い
SVP(Super Visual Presentaion)の尺(長さ)を
基本2分(文字数にして約600字)としたのは、2005年10月頃である。
以前は、カメラの前で、お客様にプレゼンテーションしていただき
その映像を素材として、制作していた。
当時は10分、20分、60分、それ以上など、お客様の調子によって、
長さが決まっていた。
お客様は「あの内容も、この内容もいれたい」と話がどうしても長くなりがちである。
インターネットの視聴者は、よほど目的意識がない限り、
じっくりとWeb動画をみない。忙しいビジネスパーソンはなおさらだ。
あるお客様とWeb動画における視聴者の滞留時間について調査した。
結果は、2分を超えると離脱率が急に増えていくというものだ。
私が経験してきた「営業のつかみ」に、とても似ている。
最初の2、3分の営業トークで、お客様の心を掴むことができなければ
商談には、進めない。
情報を提供する側は、あれも、話したい、これも話したいと思う。
お客様不在で、自分視点で、冗舌にダラダラと話をしたばかりに
失敗した経験をもつ営業マンは、多いはず。
私自身も、かなりの失敗をしてきた。
聞く側は、もっと簡潔に伝えて欲しいと常に思っている。
キーパーソンや意思決定者は尚のこと。
一生懸命、時間をかけて大作のSVPを作ったとしても、
ネットの向こうの視聴者がみてくれなければ、意味がない。
提供する側の自己満足であってはならない。
インターネットで、訴求するため、SVPは、短くないといけない。
10分で全てが網羅されているSVPより2分で、
80%が網羅されているSVPが有効である。
視聴者は、SVPで全てを理解したいわけでない。
「何か」をネットで探している視聴者に対して、
責任者、担当者が直接、訴えかけることによって、
ある種の「縁」を 創っていける・・・それが、一般のWeb動画との違いであり、
SVPの強みである。
情報を提供する側の視点と情報を聞く側の視点の違いをお客様に説明し、
できるだけ短く、情報のダイエット化を提案していくことも、
我々の重要な仕事である。
■PIP(person in presentation)
SVP(Super Visual Presentaion)のビジネスが軌道に乗り始めた頃、
PIP(person in presentation)という言葉を耳にするようになった。
・PIPと比べて、制作コストが安価である。
・PIPと違って、自社に来てもらって、会議室などで、撮影してもらえるのが良い。
・PIPは、毎月の運用費(ストリーミング)がかかってしまうが、
ファイル納品型のSVPは、二次活用も含めて使い勝手が良い。
市場のニーズ、お客様の声を形にし、
ビジネス化していったSVPと類似したサービスが既に存在していた。
但し、幸いなことに、「見た目」は同じでも、我々が狙っている
「担当部署が意思決定でき、現場の営業が活用できる50万円前後の営業ツール」
という市場とは、異なっていたため、脅威にはならなかった。
むしろ、多くの類似ソリューションは市場を広げていく上でとても重要である。
SVPか、あるいはPIPか・・・という議論よりも、人が視聴者に訴えかける
「インターネット動画プレゼンテーション」という新たなサービスを
多くのお客様にいかに啓蒙していくか・・・我々が重点をおくべきポイントである。
■Flash版SVP(Super Visual Presentaion)の良さ
Flashは、我々がもとめていたインターネット動画プレゼンテーションに
最適なプラットフォームだった。
・ファイルサイズを軽くできる
Flashは、そもそもインターネットで動画表現をするために
開発されたアーキテクチャーである。
「技術的なハードル」さえ、超えることができれば、かなり活用できる。
短い期間であったが、「濃く」蓄積してきた映像制作のノウハウは、
Flashへの移行をスムーズにした。
タイムラインを使って、映像、イメージ、写真、ナレーション、
BGMなどを決め細かく融合していく技術は、
「道具」が何にならおうとSVPの特長である。
・クロマキー技術との融合
もともと、人のプレゼンテーションと資料を境界線なく、
より密に連動することを目的で始めた技術だったが、
Flashとの融合で、思わぬ効果が生まれた。
人の映像領域以外の資料表現部分は、Flashとしてデータ化できる。
つまり、視聴者からは、全て映像のように見えるSVPだが、
実は、ファイルサイズの大きい映像部分は、人の領域のみで、
残りの領域は、ファイルサイズの小さいデータで構成されている。
これによって、ファイルサイズをさらに軽量化できるようになった。
・擬似ストリーミングの適用
Flashには、擬似ストリーミングという他のプレーヤーにはない機能をもっている。
これにより、掲載しているSVPファイルの10%や20%をダウンロードした時点で、
SVPをスタートさせることができる。
擬似ストリーミングをSVPの機能に追加した結果、
「視聴者を待たせない」動画として、SVPの評価が高まった。
・パワーポイントが鮮明に企業が所有しているコンテンツ資産として
圧倒的に多いのはパワーポイントである。
PCを前提としたパワーポイントを映像化すると
細かい文字や表現が読みにくく見ずらくなってしまう。
PC技術と映像の相性の悪さである。
どんなに解像度を上げたとしても解決できない課題であった。
その点、同じ「データ」として構成されているFlashとの
相性は抜群であった。
パワーポイントに限らず、
いろいろな電子データを鮮明に表現できるようになった。
こうして、多くのお客様にご利用いただいているSVPの大体のコンセプトが
2004年12月末に固まった。
■Flash Flash Flash
「お客様に負担をかける」と
いかに良い製品でも、広がっていかない。
問合せ対応や、あらゆる調整など、我々にも、大きな負担がかかってくる。
インターネット動画プレゼンテーションという
性格上、「特殊」なものは、その負担につながる。
「サイトに掲載したSVPをお客様がみることができない」
というのは、最悪の状況だ。
2004年9月から12月のQuickTimeやWindowsMediaPlayerを活用した
映像版SVPには、そうした要望が多かった。
・画面サイズを小さくする
・プレーヤーのダウンロード方法を詳細に伝える
・ストリーミングサーバをたてる。
このように対応していったが、途中のプロセスを増やしたり、
特別なことを施していくと、結果、お客様と我々に大きな負担がかかっていく。
「簡単に、普通に、視聴できるインターネット動画プレゼンテーション」が
SVPの理想形である。
2004年12月。東京で開催されたITセミナーで、
「Flashのプラグインは、ブラウザ搭載率98%」と聞く。
「これだ!」早速、近くのコーヒー店で、PCを広げて、調査。
「Flash Flash Flash」という題名の長文メールを、開発チームに送信した。
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