年始動画の歴史を辿る・・・その意味と目的

 2018.01.16  2023.07.31

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新年のご挨拶、ヒューマンセントリックスの年始動画

あけまして、おめでとうございます。

お客様、関係者に送る1年で最初のご挨拶。今年は1月10日(水)に年始動画を一斉送信しました。2004年に創業したヒューマンセントリックスにとって、14回目の新年のご挨拶となります。

動画の企画・制作をする会社として、新年のご挨拶をどうやって動画で表現していくかについては、並々ならぬ想いがあります。多くのお客様にメッセージと表現で、今年のヒューマンセントリックスの意思をお伝えしてきました。どのような表現や仕掛けを市場に対して投入していくか・・・そんな想いも如実に反映されてます。年始動画の歴史はヒューマンセントリックスの表現技術の歴史といっても過言ではありません。

今回は、新春特別企画ということで、当社の年始動画の歴史をご紹介いたします。2004年6月創業ですのでの、最初の挨拶は2005年の新年でした。まだ、企業向け動画ビジネスのメソッドが固まっていない時期でしたので、ヒューマンセントリックスの歴史上、唯一、テキストによる年始のご挨拶となりました。

2006年 年始動画登場

まだ、インターネットの通信インフラが十分に広まってなく、ブロードバンドか、ナローバンドか、と言われていた時代に、動画を違和感なく視聴いただくには、2つのテクニックが必要でした。

一つ目は、動画のファイルサイズです。ストリーミングサーバの月間利用料が数十万円かかっていた時代に、コストの負担なく配信するには、動画のファイルサイズをいかに小さくするかが重要でした。

二つ目は送られたデータを、いかにスムーズにプレイヤーで視聴できるか・・・当時は、マイクロソフトのWindows Media Player、アップルのQuicktime、そしてアドビのFlash辺りが候補でした。その中から迷わずFlashを選択しました。理由は、Flashだとファイルサイズを圧倒的に小さく出来ることと、疑似ストリーミング機能を使えたからです。

疑似ストリーミング機能を使えば、全体の10%くらいをダウンロードした時点で、動画再生がスタートできますので、視聴できるようになるまで、お客様を待たせることはありません。また、当時、ブラウザの95%以上にプラグインとしてFlashが入っていたのも大きな理由の理由の一つでした。視聴者は、送られたURLをクリックするだけで、自身が選択している標準ブラウザで動画の再生を始めることができます。

また、ファイルサイズを小さくするアイデアとして、クロマキー撮影で人物動画だけを切り出し、人物以外は、アニメなどの軽いデータで全体構成をしていく手法を取り入れました。特撮で利用するクロマキーをファイルサイズを小さくすることを目的に利用していた日本でも珍しい会社だと思います。画面サイズは、640x480ピクセル、ファイルサイズは1分間あたり3MB以内を基準としました。再生時間全体の4分の1ほどを、切り出された人物のプレゼン動画で構成し、残りの4分の3は、アニメなどを人物のプレゼン動画に合せて動かしました。

年始の挨拶を動画でやる会社がほとんどなかった時代でしたので、60秒の挨拶動画を一斉送信した時は相当な反響があり、「動画=ヒューマンセントリックス」の本格的な展開がスタートした年となりました。

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2007年 トップページに突然、現れて、ご挨拶

2006年の年始動画で話題になったヒューマンセントリックス。当時は、動画の表現にこだわるというより、システムと動画をいかに融合させるかを年始動画を機会に検証していました。そこでこの年は、Webのフローティング技術を使った年始動画をお届けしました。

Webサイトのトップページの袖より、突然、私が登場して、挨拶するというもので、自社のホームページの上を縦横無尽に動きながらプレゼンテーションする表現技術を通して、Webと動画を融合することで生まれる新しい可能性を感じた年でした。

2008年 お年玉抽選付き個人情報エントリーシステム

2005年に個人情報保護法が施行され、世間が個人情報の取り扱いに対して敏感になってきた頃、いったいどれだけの人が、個人情報をエントリーしてくれるかを検証したく、お年玉抽選付き個人情報エントリーシステムを開発、2008年の年始動画で実装してみました。

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お年玉の景品は、福岡からスタートアップした会社らしく、もつ鍋セット、ラーメンセット、明太子など、1点3,000円相当の景品を用意。送り先として、自宅の住所をエントリーいただくことにしました。

一斉メール対象の5,000名中、2%の100名くらいがエントリーされると考え、予算を30万円ほどと想定しましたが、結果、予想の5倍以上、500名超のエントリーで、年始早々、想定を大きく上回る150万円を超える出費となりました。「あの時は、本当に、明太子が送られてきて驚きました」と未だに、多くのお客様にとって印象深い、伝説プロジェクトとなっています。

2009年 オープニング挨拶→クリッカブル動画名刺

それまで、年始動画には、私一人が登場してましたが、2009年になるとディレクター(営業担当者)も5名に増え、メンバーの紹介も兼ねて、各々30秒くらいの動画名刺を制作しました。

最初に全員で、年始の挨拶を行い、画面が切り替わり、私を含めて、6名の動画名刺を視聴いただけるような仕組みにしました。誰が最も視聴されているかについて、システム側で視聴履歴も管理できるようにしました。

2010年 PPTビデオ

2009年頃より、セミナーを撮影し、後日、オンデマンドで視聴いただく、サービスのニーズが一気に高まりました。動画とパワーポイントが連携したこのサービスを、PPTビデオというサービス名で、販売を開始しました。

そこで、この年の年始動画は、動画とパワーポイントを連携させる表現とし、私を含めた6名のディレクターが、パワーポイントを使って次々に登場するスタイルの年始動画としました。1名あたりパワーポイントは3枚程度、60秒以内の年始のご挨拶とし、合計6分を超える長尺のご挨拶となりましたので、チャプターメニューを付けて、ディレクター毎、パワーポイント毎に選択できるようにすることで、長尺でも視聴しやすく使い勝手の良い仕様にしました。

2011年 Flashから動画へ 6動画

2005年にYoutubeが登場。当初は個人利用が中心でしたが、次第に企業の活用も積極的になってきました。スマートフォンやタブレットが視聴端末としてPCに台頭する中、Flashがスムーズに視聴できない環境になってきました。

マルチデバイスで、違和感なく視聴いただくために、これまで、独自に配信サーバを整備してきましたが、その運用にはそれなりの工数がかかっていました。大手企業の担当者も、Youtubeを視聴することに抵抗がなくなってきたこの年、ヒューマンセントリックスとして、初めて、独自サーバーでなく、Youtubeで、年始動画を配信しました。

ただ、上場企業や金融、官公庁を中心に、30%のほどの会社、団体がYoutubeでは視聴できないという連絡をいただきましたので、独自サーバーで急遽、配信するよう手配しました。

2012年 一眼レフカメラ動画登場
企業CM風リレープレゼンテーション

一眼レフの動画モードの技術革新により、追加オプションとレンズを組み合わせることで、ビデオ品質でなく、CM品質の動画が一眼レフカメラで比較的手軽に撮れるようになってきました。

クロマキー撮影を中心に展開していた当社の動画も、この頃から、一眼レフカメラを標準カメラとし、ボケ味やシャープな画を使った動画を心がけるようになりました。その幕開けとして、年始動画も企業CM風にアレンジしました。

2013年 カジュアルCM 8動画(パーソナルブランディング)

一眼レフカメラを活用することによって、CM品質の動画も撮れるようなりました。ナショナルクライアントといわれる一部の企業でしかCM動画を作っていない世界から、より多くの企業、特にヒューマンセントリックスの主要顧客であるBtoB企業にとっても、CM品質の動画をよりカジュアルに活用できる環境を創れればと思っていました。

ビジネスで活用するテレビCMということで「ビジネスメッセージ(BM)」というサービス名で、今では、100本以上のCMを手掛けるようになりました。

その先駆けとして、2013年の年始動画は、気軽に手軽にテレビCM品質の動画を制作するという意図のもと、8名のディレクター全員分のCMを制作し、それぞれのお客様に別々に配信しました。

2014年 ビジネスドラマ

この頃から、組織体制の強化と、機材の低価格化で、幅広い表現にも対応することができるようになりました。分かりにくサービスについては、ドラマ形式で表現する手法などのノウハウも蓄積されていたので、この年の年始動画は、ストーリー性を持たせたビジネスドラマ風の内容にしました。一眼レフカメラの技術進化によって、スロー動画の品質も良くなっていたので、ドラマチックな動画表現にもチャレンジしました。

2015年 感謝の心、お礼の心

2005年以降、全ての企画・シナリオ・構成・表現は、私自身で、行っていましたが、この年より、企画は私以外のメンバーで対応するようになりました。

2015年のテーマは、「感謝の心、お礼の心」です。

2016年 インタラクティブ動画
〜MA時代の動画の表現と役割を検証〜

マーケティングオートメーション(MA)を実装する会社が増えてきました。MAを活用するためには、コンテンツが不可欠であり、その中でも

、動画は有効な手段であると言われています。視聴者の反応をデータとして取り込むためにも、動画にインタラクティブ性を実装するのは、とても重要です。

Flashでは、数多くの経験と実績がありましたが、この年は、マルチディバイス対応として、HTML5を使ってのインタラクティブ動画を、2016年の年始動画として発表しました。

2017年 バイラル動画とオフィス/施設紹介

2016年7月に、長年慣れ親しんだ日本橋三越前から、虎ノ門にオフィスを引越しをして、撮影スタジオを3つ揃えるなど、施設/環境を拡張しました。

SNSを使ってバイラル動画のインパクトを日々感じる中、年始の挨拶と、東京と福岡の施設紹介を、その前の年に米国で流行ったマネキンチャレンジをベースに行い、プロ品質のマネキンチャレンジ仕様の年始動画を多くの視聴者に楽しんでいただけました。

そして2018年 最新技術と表現

そして今年の年始動画のテーマは「連携」。ヒューマンセントリックスは、東京と福岡の分散制作が強みであり、特長です。動画制作会社の多くがクラウドソーシングと連携し、自社で制作スタッフを持たない戦略の中、ヒューマンセントリックスは企画・撮影・編集・アニメ/CG制作まで、ワンストップで対応しています。大量の案件や、長きにわたるシリーズものについても、常に満足頂く品質で提供させていただいており、そういったニーズの多い大企業にとって安心いただけるパートナーとなります。当社の最新技術と表現をどうぞ、お楽しみください。

https://www.svp.jp/hcx/newyear/2018/

今回も、最後までご覧いただき、ありがとうございました。

来年、2019年の年始動画も、どうぞ、ご期待ください。

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